UL規格の取得、UL認証とは
*この記事は、2022年10月13日に公開された記事です。
お客様から、北米への出荷のためにUL規格に対応しなければならない、UL認証を取得しなければならないといったお問合せを頂きます。
今回は、アメリカの第三者認証機関であるULについて、ご紹介致します。
ULとは何なのか?いったい、どのような場合にUL認証が必要になるのか?など、UL規格への対応やUL認証について、ご紹介したいと思います。
<コンテンツ一覧>
1. ULとは
皆さまもご存じの通り、アメリカのULマークはとても有名で、馴染みがある方も多いのではないかと思います。
UL (Under writes Laboratories)は、1894年にアメリカ合衆国イリノイ州シカゴで設立された歴史ある製品安全に関する第三者認証機関です。
ULは、電気製品等から起こる火災や感電事故の増加に対し、製品安全評価/試験を行うために発足されました。
評価/試験を行った認証済みの製品には、有名なULマークが貼り付けられており、皆さまがお使いのパソコンやACアダプターなどで目にすることも多いかと思います。
UL社は、全世界に展開されており、日本ではUL Japan(三重県伊勢市三重県伊勢市朝熊町4383番326)が日本法人としてあります。
UL Japanのホームページはこちら(https://japan.ul.com/)
2. 製品安全制度(NRTLとフィールドラベル)
アメリカへどのような製品を出荷するのか?によって、適用される製品安全制度は変わってきます。
製品安全に対する取り組みは、労働安全衛生局OSHA (Occupational Safety and Health Administration)や、連邦通信委員会FCC (Federal Communications Commission)などの関係機関が取り締まりを行っております。
UL認証が必要となるケースは、リスクの高い製品、出荷台数が多い製品です。
一般大衆向けの製品で出荷台数が多いものは、OSHAが認めた製品安全評価機関であるNRTL (Nationally Recognized Testing Laboratories)による認証が必要になります。
例えば、NRTLの一つであるUL社に認証された製品には、ULマークが貼り付けられます。
NRTLは、ULだけでなく、複数の第三者認証機関が登録されております。
UL社だけでなく、TÜV Rheinland社、Nemko社などの第三者認証機関が登録されております。
これらのNRTLによるラベル認証を受けて合格している製品には、その認証機関のマークが貼り付けられます。
一方、一品ものや、限られた出荷数の場合は、OSHAが認めた製品安全評価機関であるFEB (Field Evaluation Body)によるフィールドラベルが該当します。
出荷数の少ない製品については、フィールドラベルまで行うかどうか、現地ユーザーによる確認が必要になります。
アメリカの製品安全の記事はこちら(https://www.em-technology.jp/us-standard.html)をご覧ください。
ULは、OSHAから認められたNRTLであり、FEBでもあります。
また、その他認証機関のマークでも、登録されているNRTLやFEBであれば、法的には同等に扱われます。
3. イーエムテクノロジーのサービス
イーエムテクノロジーでは、規格適合支援サービスを行っております。
NRTL認証については、お客様と認証機関とで進めて頂くことになりますが、認証取得のための技術的サポートは、お手伝いさせて頂いております。
お客様のご要望に対する様々な支援サービスを取り扱っておりますので、必要に応じてご相談頂ければと思います。